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コリン・ウィルソン - 宇宙ヴァンパイアー(Space Vampire)

コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』を村上春樹 / 柴田元幸の復刊文庫シリーズで読みました。


コリン・ウィルソンの代表作『アウトサイダー』はかつて日本でも広く読まれていたそうです。カミュやニーチェ、ゴッホといった芸術家、思想家の名を挙げて、社会に適合できない孤独者について論じています。

オルタナティヴ・ロック・バンドART-SCHOOLの「アウトサイダー」という曲はひょっとしてコリン・ウィルソンに由来するのではないか。『グインサーガ』で有名な栗本薫も、アウトサイダー理論からインスパイアされて、「禍つ神(織田信長やヒトラーのような戦乱を招く存在)」を思いついたのではないか。禍つ神が登場する彼女の著作『魔界水滸伝』にはクトゥルー神話の神々が出てきますが、『宇宙ヴァンパイアー』もクトゥルー神話体系に属する物語といえます。

作中に登場するヴァンパイアーは人間の創造主たる神であり、作中で語られるヴァンパイアー理論(我々のコミュニケーションはエネルギーを奪い、与え合うもの)はコリン・ウィルソン流の精神分析学であり、村上春樹の超現実的な描写にもわずかに影響を与えているかも?と思うのです。